たばこを吸わない
たばこが健康によくないことは、予防医学について認識しているいないに関わらず、ほとんどの人が知っていることです。
予防医学には病気を未然に防ぐという要素が含まれていますが、たばこと聞いて思い浮かぶ病気は「がん」でしょう。
禁煙は、もっとも確実ながん予防と言われています。たばこを吸っている人は、吸わない人に比べて、およそ1.5倍の確率でがんに罹りやすいそうです。
「わかっているけどやめられない」そうかもしれません。しかし、自分のからだのことだけでなく、周りで同じように煙を吸ってしまう家族や友人にも同じようながんリスクを負わせてしまうという意識を持ってみてください。
たばこを吸わない人でも、たとえば連れ添ったご主人が喫煙者であった場合、そうでない人に比べて肺がんになる率が数倍になるそうです。
ということは、自分がたばこを吸わないのはもちろんのこと、他人が吸っているたばこの煙も吸わないことが、がん予防になるわけです。
お酒と健康
「適度な飲酒はからだによい」というのは、お酒好きな人が予防医学を口実にお酒を飲むために言っているのではなく、本当の話のようです。実際に多くの人が経験するのは、食欲増進の効果です。
これはアルコールの刺激により胃液の分泌が盛んになるためです。食欲がわく、というのは元気な証拠ですが、肥満や糖尿病などを患っている人には逆効果と言えそうです。
また、お酒を飲んでほろ酔い気分になると、日ごろの精神的な緊張がほぐれ、リラックスしてきます。
このように日々のストレスから開放される効果も期待できます。
飲酒により血液中の善玉のHDLコレステロールを増やす効果がみられることも、よく知られています。
「適度な量」というのは、1日に平均純アルコールで20g程度の量のことで、ビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、ワインならグラスに2杯、ウイスキーはダブルで1杯くらいが目安となります。
この量に自制が難しいという人は、思い切って禁酒をするほうが、からだによいでしょう。